親子との寄り添い、人との関わりから綴られた一冊

omura 2017/12/22

親子広場ドレミファごんちゃん

 

築100年の古民家を改装し、柏原市つどいの広場「ビハーラの家 親子広場ドレミファごんちゃん」として開設して10年。こちらの武富さんによる執筆で、開設のなりそめから、日々の思いやエピソードなどをまとめた本「親子広場ドレミファごんちゃん」が、この度出版されました。

 

武富さんは大学卒業後にボランティアや中学校・高等学校での音楽講師などをつとめたあと、2006年9月に安明寺の坊守で民生委員でもあった母(大橋紀恵さん)の子育てサロンから「つどいの広場・ビハーラの家」へ立ち上げる際、親子広場「ドレミファごんちゃん」の主宰となりました。

 

「ドレミファごんちゃん」は新生児から3歳までを対象とした子育て支援施設。この本では、専門の母性相談や発達相談の先生、ボランティアスタッフ、公立保育所の保育士、実習の大学生、地域住民、訪れた親子にも支えられるなか、現在までたどり着いた話が経験に基づいた内容として綴られています。

 

 

親子広場ドレミファごんちゃん

 

 

その基となっている文章のひとつが、毎月発行されている「ごんちゃん通信」。発達相談を担われている青木道忠さんから「貴重な言葉が詰まっているごんちゃん通信をまとめ、本にしたらどうか」と勧めがあり、発行に至ったものだそうです。

 

 

 
今から5年程前、かしわらイイネットを立ち上げた当初、こちらの「ごんちゃん通信」をサイトに掲載したいと、ごあいさつにうかがったことがあります。
 

以来、現在も予定表などをアップしていますが、それ以外に綴られてきた様々なコラム(イイネットサイトでは未掲載)も、この本のなかには収録されています。
 

特にこのコラムは、武富さんやボランティアスタッフの皆さんによるその時々の生の言葉が綴られているのが特徴です。

 

 

ごんちゃん通信 12月号

▲ごんちゃん通信(本来はカラーで発行)

 

 

ごんちゃんを訪れた親子との寄り添いは、時に楽しく、時には親の悩みに直面することも。また、自身もひとりの母親として不妊治療を経て、出産から子育てに携わった時間が並行しての交流広場でした。

 

開設以降の、親子の「信頼関係をつくる」、ほどよくゆっくり進める親子リズムでの「拍手で見守る」、東日本大震災の際に子どもから教えられた「がんばれじぶん」、母性相談の矢場さんによる卒乳における「話しかけることの大切さ」、実習の大学生が寄せた「顔を合わせて話すこと」「広い円のようなつながり」など、イイネットの事業のなかでも共感する言葉が多く、随所にあたたかく、ほろりとする場面も垣間見られます。

 

​​​​親子広場ドレミファごんちゃん

▲JR柏原駅西「ナチュラルカラーガーデン」で出会ったのがきっかけ

 

 

先述の青木さんの発達相談から考えさせられたという武富さんの言葉が胸に響きます。

 

「大人になって振り返れば、うまくいったことばかりではない。たくさんの経験から身についた『形のないもの』こそ、ここぞというときの力となっていることに気づきます」

 

日々の生活のなかで、誰もが迷い、心を痛め、自分を見失うこともあるでしょう。そんななかでも人とのかかわりのなかで「形のないもの」をどれだけ積み上げていくか、積み上げてきたか。積み上げてなくてもそばで見てくれる人の存在。 今の状況がよくなくても、それらが今後の糧になる。経験や人との関わりの大切さを、あらためて認識させられる一冊です。

 

(出版:クリエイツかもがわ 定価1600円+税。 「親子広場ドレミファごんちゃん」にて購入お申し込みが可能です)

 

(大村)

 
 

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